事業承継の制度的な問題点と、その他の解決策

少子高齢化社会が進み、これまで日本経済を引っ張ってきた会社の経営者も一線を退く時期が来ようとしています。

しかし、肝心の後継者がいないということで困っている会社も少なくありません。

また、後継者に引き継がせようとしても、問題が多くてスムーズに事業承継ができないケースもあります。

そういったことで事業承継を推し進めるために、国が支える制度として事業承継税制があります。

平成20年に年に成立し平成30年に改正されたこの制度では、事業承継を行うときに納めなければいけない相続税や贈与税の猶予、免除を受けられるというもので次の世代に会社を渡しやすくなります。

ただ制度としての問題点もあることは事実で、相続税や贈与税の猶予、免除を受けるためには様々な要件を満たさなければいけません。

例えば相続税の納税猶予についていえば、申告してから5年間は後継者が会社の代表であることや後継者が筆頭株主であること、納税猶予対象学識を保有していること、上場会社や風俗営業会社資産管理会社に該当しないこと、が要件となります。

もし、この要件を満たさなければ猶予措置は打ち切られて、猶予されていた相続税を全額、利子税と合わせて納付を強いられます。

平成30年の改正前までは相続時の従業員数を5年間は80%以上にするということもありましたが、やむを得ない理由があるということを書類で都道府県に提出できれば猶予の打ち切りはされないので多少は緩くなったと言えます。

それでも一つ間違えれば大きな支払い負担がのしかかってくることは間違いありません。

せっかくの制度なのにそのようなリスクに怯えて会社経営をしていかなければいけないのは困ったものです。

そしてもう一つの問題は制度ができてそれほど年月が経っているわけではないのでよく内容を理解してない税理士もいることです。

それならばいっその事制度に頼らず、M&Aや後継者人材バンクを使って外部の有能な経営者に会社を任せるということも解決策の一つです。

生え抜きの経営者でないので、従業員を守ってくるのかという心配もありますが、会社が無くなることを考えれば一つの道ではあります。