税制30年、事業承継問題について2018

事業承継とは企業で経営者を後継者に譲渡することであり、日本では経営者の子供や親族に移譲するケースが多いのですが、現在は親族ではない全くの第三者に内部昇格やヘッドハンティングなどで後継者にする場合も増えています。

事業承継で経営者の子供や親族に移譲する場合には生前であれば贈与税の対象になりになり、死亡時では相続税の対象になりますが、平成30 年の税制改正で非上場株式などに関係する贈与税と相続税が一定の要件に該当していなければいけませんがその納税を猶予し、その納付が免除される制度が制定されました。

これは株式などの移譲を受けた後継者が死亡するなどのケースが発生した場合であり、この事業承継税制については以前から同種の優遇措置がありましたが、平成30 年度税制改正では今までの措置に加えて10年間の期間限定ですが納税猶予に該当する非上場株式などの保有制限が撤廃され、納税猶予割合も80~100%に引き上げられるなど特例での措置が付加されていて、事業承継を必要としている企業にはとても有利な制度になっています。

個人でも多額の資産を所有している人はいますが、それが企業になるとその額は莫大になる場合が多く、事業にとって経営者の交代で自分の親族を後継者にしたいと考えるのは親心で当然だと言えますが、親族への資産の移譲になってしまうために相続税と贈与税が今までは大きな問題になっていました。

その理由も一つにあって親族ではない後継者を選定する企業が増加傾向にあり、本人の能力で経営者を選べるので企業にはいい結果をもたらせてくれますが、現在の経営者の子供に自分が育てた事業を継続して欲しいという意思も尊重すべきです。

政府によるこの税制改正はそのような人間が当然に持つ心情を考慮したものであり、この税制改正でどのくらいの効果があるのかまだわかりませんが、少なくとも現在経営者で近い将来に経営者の交代を考えている人には選択肢が増えたと言えるでしょう。