事業承継の費用まとめ&意外な解決方法

事業承継の費用まとめ&意外な解決方法

事業承継とは、中小企業等のオーナー社長が築き上げた会社の創生期に事業を考えだし、営業先を回ってその商品等を説明して回り、また金融機関などから事業拡大のための融資を受けるなどしてきて成長あるいは維持させてきた現在の設備や従業員などを新しく経営する者に引き継いでいくものです。厳密にいうと会社は法人なので単に経営者が交代するというだけなのですが、このようなオーナー社長が築き上げた会社については社長の人柄や実績などを信用の対象と考え取引が行われ、また融資などが行われているという側面があるため単なる交代とは言えない側面があるのです。

この事業承継の方法論としては、一般的には親族、特に子どもに譲るという方法が通例でした。しかし、子どもはすでに独立し、大手の会社で出世している状況にあるなど当該会社を承継させることが子どもの人生にとってプラスとなるか躊躇してしまう事例も多くみられます。また、生え抜きの従業員に承継させるという方法もありますが、この場合は自分が所有している株式等も譲渡することが多く、従業員がこれらの譲渡に課される贈与税等に耐えられるだけのキャッシュを持っているかというまた別の問題があり、なかなかうまくいかないケースがあります。

このような中で一つの選択肢として考えるべきが事業譲渡による承継です。これは数十年前に流行したM&Aが最も身近な手法というところですが、会社の事業を承継を受ける会社に譲渡するという方法です。合併で法人格がなくなるというものではなく、独立した法人同士で、事業譲渡契約を交わし、それぞれの会社の取締役会で承認を得るというもので中小企業でも可能な手法です。

この手法を活用するための費用として法的なスキームを組む専門家のアドバイスや自社の営業に係る財産状況を明確にするため等の費用が必要となります。例えば、1億以下の譲渡額であれば、30万円以内等の専門家の相談料のほかに、株式等を譲渡する場合はその査定費用で0万程度から必要となってきます。若干費用がかさみますが、確実な承継を望むならこの手法を検討するとよいでしょう。

事業承継ができない場合の、解決パターン5選

いろいろな会社や個人が他の会社の事業承継するということは良くあります。自分の会社の弱い部分を強く補強するために、その部分が強い小さな会社を買収するというケースや、一般個人であれば、親や親族経営している会社を引き継ぐといったケースまで、いろいろなパターンがあります。

一般的には、名義を変更という形や、さまざまな契約書を交わすことで、事業承継することはできますが、うまく承継することができないといったパターンも少なくありません。また、承継する人によっては、デメリットやリスクの方が大きいといったこともあることから、注意した方が良いこといろいろあります。事業承継ができない場合にはいくつかの解決パターンがあります。

事業承継ができない場合の、解決パターン5選

まず、ひとつめは、もともとの経営者を役員のような立場を付けて承継するというやり方です。買収などをした場合、今までの会社のやり方を誰も知らないということで、承継できなかったり、実務上処理方法が分からないというケースがとても多くあるため、もともとのスタッフを期間限定であっても、スタッフとして引き継ぐことも重要なことです。

2つ目は、会社の名前を変えて引き継ぐことです。もともとあった会社の名前をそのまま続けるということも多いですが、新しい名前に変えることで、今までのスキルも保ちながら、新しいものとして改革することができます。

3つめは一時的に休業という形をとってから営業することです。休業という形をとることで、リニューアルといったことにつなげられるので、とても良いです。

4つめはお金の問題を解決することです。承継できない背景には、負債などお金にまつわる話があります。これをクリアせずに事業承継しようとしたら、できなかったということもあります。

5つめは自分名義にしない解決法です。自分の配偶者や親族、子供の名前を代表の名義にし、事業を承継することで、事業を継ぐことできないものを解決することでできるようになることもあります。

事業承継がうまくいかないケースと、その意外な解決方法

事業承継がうまくいかないケースと、その意外な解決方法

経営難になった時、今までの事業を継続させていくだけではこの先経営がうまくいかないと思われる時に効果的な方法としてM&Aがありますが、M&Aを行ったとしても必ずしも成功するわけではありません。成功しない可能性というのもあるので、うまくいかないケースなどもあらかじめ学んでおくようにすると良いものです。

うまくいかないケースというのは、日本式ではなく海外式のやり方だからということもあります。海外ではうまくいくやり方でも、日本では合わない、受け入れられない、というようなやり方というのはいくつかあります。日本は閉鎖的な企業というのも多く、また年配に受け入れられているような企業であればなおさら海外式はあわないということも考えられるものです。ですから海外式から日本式に変えること、日本のよいところを取り戻すことで解決できるということもあるものです。

ちなみに、会社を救うためのM&Aであっても、M&Aを行うには多大な時間と費用がかかります。なのでそこで無駄に時間を使ってしまったり費用を使い込んでしまうと、成功しないこともあります。費用をかける部分のバランスを間違えると、企業の破滅にもなってしまうでしょう。M&Aは企業を良い方向にも導きますし、破滅にも導くものです。そして中小企業でも可能ですが、早まらないようにもすることが大事です。

時期は丁度良いか、リスクは少ないかなども考えておくと良いです。規模が小さく資金が少ない中小企業にとってM&Aは一種に賭けにもなります。ですから、いちかばちかで行うのではなくちゃんと計画的に行うようにもしましょう。経営に詳しい第三者にアドバイスを求めてみるのも良いです。身内ではなくまったく事業に関係していない第三者であれば利益関係なく冷静に正しい判断か考えてくれるでしょう。良い面ばかりを見ないで、悪い点、リスク回避などもあらかじめ考えておくことで、何か事件が起きた時は解決できることも多くなるものです。

NPO法人の事業承継の有意義な解決方法

NPO法人の事業承継の有意義な解決方法

NPO法人は、一般に営利を追求する会社法に基づく法人とは異なり、特定非営利活動促進法に基づく法人という位置づけにあります。このようなNPO法人は都道府県の認証を得て、設立登記を行うことにより成立する法人であり、事業目的や財務内容について一定程度の監督官庁の確認が行われている状況にあるため一般的なオーナー社長が抱えるような赤字会社の事業承継といった問題からは少し遠い位置にあるということが言えるかもしれません。

しかしながら、その事業の目的が非営利目的とされており、例えば障害児のためのサポートや、高齢者向けのサポートなど一定の資格や専門の知識がないと対応できない分野などを業務として担当している場合があり、この場合には事業を承継しようにも後継者にそのような能力がある人がいるのかといった問題があります。また、このNPO法人の場合には、設立者の思いで設立されているものが多く、自分は報酬など多くを求めなかったとしても事業承継者がそのような待遇でよいのかという点も問題になってきます。

では、同じ非営利目的の法人同士で事業を行えばよいのではといって、一般の会社のようにM&Aが検討の遡上に乗ってきたとしても、監督官庁の手続や設立者同士の思いの違いなどからうまくいかないケースも出てきます。

このような事態の解消方法の一つに、中小企業支援という特定の目的を持っている場合に限定されますが中小企業庁が所管する事業承継補助金を活用する方法があります。この補助金については、もともとは地域経済に貢献する中小企業において事業承継を行う場合にスムーズに行えるようにと事業承継を行う際に経営革新を行う場合に上限200万円、事業転換を行う場合には上限500万円を補助するというもので、中小企業者と連携して事業を行うNPO法人などといった要件設定のもとにNPO法人もこの補助金を活用できる状況です。中小企業でも可能な補助金活用ですので、承継後の事業を見据えた投資の原資にこの補助金を活用し、その浮いたお金を承継人の処遇に充てるという選択もできるのです。